今年のMWCは昨年に比べて自動車メーカーの出展が少し減ったように思うが、ダイムラーのメルセデス・ベンツようにコネクテッド・カーのビジネスに積極的なブランドは、むしろMWCの展示を去年よりもさらに充実したものに仕上げていたことが印象に残った。 ブースで最も目を奪われたのは、ダイムラーグループのDaimler Financial Services社が開発した“デジタル・ヒューマン”の「Sarah」だった。初めてブースを通りがかったときには、PC用ディスプレイで女性の動画を再生しているのだろうと勘違いして通り過ぎてしまったが、「これは何か?」と同社のスタッフに訊ねたところ「人工知能を持ったキャラクターが自ら動いているのだ」という答えが返ってきて度肝を抜かれた。 画面をまじまじと眺めてみても、肌の質感や目の動き、ふとした表情のひとつひとつが本物の人間にしか見えない。これで普通に話しかけられでもした