2011年10月11日 Permalink かんたん書評『もうダマされないための「科学」講義』 ●かんたん書評『もうダマされないための「科学」講義』 (光文社新書) かんたんな書評をします。かんたんなので本全体の大雑把な印象と、数個の細かい部分を取り上げるだけです。 論じ方もだいたいざっくりです。 そもそもこの本を読む動機としては「新しい見地を手に入れる」よりも「自分の知識を整理する」という意味が大きい。震災からこっち、こうした「科学」の問題はもう数え切れられないほど触れていて、ある意味でもううんざりしているなかで、一度冷静に振り返っておきたい。 私が注目したのは、第4章、平川秀幸による「3・11以降の科学技術コミュニケーションの課題 ー日本版「信頼の危機」とその応答」。 正直、章全体にある種の「市民社会無謬論」とも言える、「しっかりした国民、ダメな政府」的な感覚が内包されていて、ちょっと