白塗りの校舎とその影と、青すぎる空の三色がこれ以上なく夏の感傷を沸き上がらせる。まるでアニメのような夏の中で、二人の学生が言い争っている。 「すまんな、加野瀬。わしはお前をDISらなあかん。DISっとかな気がすまへんのや。ウェブの荒野の果てへ置き去りにしたわしの断片を遠慮の欠片も無しに引きずり出して周知に晒すその無遠慮な態度が気にいらん。入学式当日、めかした服着て同級生に溶け込もうと努力しているど真ん中へ、昨晩の新作アニメの感想を大声で問いかける高校時代の漫研仲間に匹敵する貴様のはた迷惑さが気にいらん。大手ブロガーや言う己の慢心がそうさせるんか。それともワレの習い性か。とにかくわしは、お前をDISらなもう、いてもたってもいられへんのや」 黒いジャージ姿の少年が肩をいからせ、米国人じみた身振り手振りで自身の怒りとふいに食らった平手打ちに対する驚きを表現した。古い記事に突然殺到するアクセス、そ