JUNK BOX 「ダメな人のための名言集」 唐沢俊一稀代の雑学王たる唐沢俊一の文章は役に立たない知識に彩られ，ツボにはまったときは最高に面白く読めます．この本は最高の部類でした． 本書の構成はよくある，名言の引用とそれに対する筆者の解説が続くというもので，普通の名言集のパロディ（パスティーシュ？）になっています． この手の本の場合，どんな言葉を引用するかというセンスとそれをどう解説するかという思想の二つが読みどころとなります．解説そのものは逆説的な正論を述べていて，世のまじめな人々にとってはショックかもしれませんが，唐沢俊一の読者にとってはとりたてて目新しいものはありません．特筆すべきは多岐にわたる引用の多様性です．冒頭のマルクスに始まって最後の赤塚不二夫に至るまで，のび太，某HPの主宰者，老子と，古今東西，有名無名な人物の名（迷？）言を集めています．もちろん，唐沢俊一ですから，このマルクスとはカールではなく，グルーチョです．（これも古いギ
