昨日のあいちトリエンナーレの話、ちょっと続き。あのなかで宮本佳明の手になる、福一原発に神社の屋根を被せた作品《福島第一原発神社》が展示されていたけど、見ようによっては悪ふざけというか悪趣味な揶揄に見えてしまいそうなので、少し説明をくわえておきたい。あれには実はちょっと深い背景がある。 宮本は神戸近郊の宝塚市というところに住んでいて、阪神大震災のときに被災を経験している。宝塚市は阪急今津線〜宝塚線の沿線なのだけれど、実はこの沿線には、実に数多くの寺社仏閣が、ほぼ駅ごとに並んでいる。廣田神社、門戸厄神、清荒神、売布神社、中山寺。というより、これらの寺社仏閣を結んだのが今津線〜宝塚線といってもいいのだけれど、宮本はこの沿線に暮らすうち、こうした寺社仏閣が、実は活断層の上に並んでいることに気がついたのだ。まるで大昔に地震の起こった場所を封じるように。 彼は同様の例を古墳でも見つけている。古市(ふる