かなりぼんやりとした雑感だけど、最近の物語について思うことをメモしておく。 1970年代生まれの私、ちょうどふすまで仕切られた家族の空間から、ドアで仕切られた個人の空間へと住居が移り変わった時代に生まれ育ってきた。 一人に一つの子ども部屋、が建売住宅のキャッチコピーだった頃。 家族から個人へと、移り変わる時代の空気に合わせるように、物語も一人称で語られる『私の物語』が流行っていた時代だった。 赤川次郎が大ブームとなり、のちに16歳の新井素子が独自の文体で一時代を築いてゆく。 …絶句〈上〉 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 新井素子,coco 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2010/09/09 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 130回 この商品を含むブログ (31件) を見る 高度成長、バブル経済…上がっていく生活水準の中で、子どもの権利や自由が認められはじめた時代でもあっ