海外では切り替えが進みつつあるが日本では導入が遅れていたポリオの不活化ワクチン。厚生労働省は、接種によりまれにまひが生じる恐れのある生ワクチンから、より安全性が高いとされる不活化ワクチン導入のため、31日に専門家や患者らで作る検討会の初会合を開く。早ければ来年度中にジフテリア・百日ぜき・破傷風・不活化ポリオの4種混合ワクチンが導入されることから、移行の具体的な時期や方法などについて検討する。(油原聡子) ●WHOも警告 「統計上の発病が100万人に1人でも、まひが起こった人にとっては確率は100%。不活化という安全な代替方法があるのだから、もっと早くに導入するべきだった」 こう話すのは患者会「ポリオの会」の小山万里子代表だ。生ワクチンは毒性を弱めた生きたウイルスが入っているため、まれに接種でポリオを発症する。WHO(世界保健機関)は生ワクチンを使うと100万人に2~4人の患者が発生すると警