肝臓から腸に胆汁を運ぶ管が生まれつき、または生後間もなく詰まってしまうと「胆道閉鎖症」という病気が引き起こされる。赤ちゃん約1万人に1人がかかるまれな病気だ。放置すれば肝硬変が進行し命にかかわる。できるだけ早く発見し、手術を受けることが長期生存への道だが、治療が遅れるケースが後を絶たない。この病気には便の色がうすくなる特徴がある。赤ちゃんの便と色見本とを見比べて、早期発見を助ける「便色カード」が4月から母子健康手帳にとじ込まれた。 ▽うすい黄色 健康な赤ちゃんの便は通常、生後48時間以内は緑がかった黒色で、同2~4日目ごろは黒緑色と黄色が混じり、次第に黄色味が強くなる。さらに乳汁をたくさん飲むようになると、黄色から茶色へと変化していく。 一方、胆道閉鎖症の赤ちゃんの約70%は生後4週までに、残る約30%も2カ月までに、便の黄色味がうすい淡黄色便の症状が現れる。便に色を付ける"材料"は