日本国内で安全性への懸念が広がる米軍の新型輸送機オスプレイに、ワシントン郊外の国防総省で試乗した。晴天で風が強くなかったこともあり、全体としては安定した飛行だったが、離陸時に下から突き上げるような振動を感じ、騒音のため機内では会話がほとんど成り立たなかった。 試乗は森本敏防衛相が要望して実現。森本氏と防衛省関係者、同行記者らを二機に分けて約二時間、国防総省から約五十キロ南にあるバージニア州クワンティコ基地を往復飛行した。 オスプレイの大きな特長は、両翼端に付いているエンジンと回転翼が一体となった「ナセル」と呼ばれる部分の角度を、上向きから前向きに変えられる機能だ。これによって、ヘリコプターのような垂直離着陸と、固定翼機並みの高速飛行を両立させている。