埼玉、群馬両県の系列総菜店「でりしゃす」の客が相次いで腸管出血性大腸菌O157に感染した集団食中毒では、総菜を大皿から取り分けるためのトングが原因となった可能性が指摘されている。使い回しを防ごうと、運営会社はトング約一万本を新たに購入。同様の対策強化の動きが広がるとともにトング需要が高まっており、品薄となるメーカーも出始めた。 「三千から四千はあった在庫がなくなりつつある」。新潟県燕市でトングを中心としたキッチン用品を製造する田辺金具には、でりしゃすの総菜を食べた女児(3つ)の死亡が十三日に明らかになって以降、問屋からの問い合わせが急増した。