子会社の米ウェスチングハウス(WH)の巨額損失と破産申請で、東芝はどれだけの損失を被ったのか。最終的にはウェスチングハウスがどう再建するかで変わる。ここでは、最も簡単なやり方として、東芝の連結決算をどれだけ悪化させたかというアプローチで計算してみよう。【毎日新聞経済プレミア】 東芝が3月29日に公表した2017年3月期決算見通しによると、最終(当期)損失が1兆100億円と見込まれている。東芝は巨額損失発覚前の時点で、最終利益1450億円を見込んでいた。そこから考えると、合計1兆1550億円だけ決算が悪化する。ざっくり言えば、これがウェスチングハウスによって今期、東芝が被る損失だ。 ◇2年間で1兆4000億円の損失 東芝は1年前の16年3月期決算で、ウェスチングハウスにからむ損失約2500億円を処理した。これを加えると、2年間で約1兆4000億円の損失になる。 2年前の15年3月末の