大阪市の平松邦夫市長は22日の記者会見で、西成区のあいりん地区内で30年以上にわたり、市道を不法占拠してきた居酒屋などの屋台の一部を年度内に撤去させる方針を明らかにした。今回、撤去対象となるのは19軒で、うち9軒には市が営業許可を与えていた。平松市長は「行政の怠慢と言われても仕方ない状況」と述べ、市の対応を改める考えを示した。 市によると、同地区には同様の屋台が50軒ほどあるが、萩之茶屋小学校に隣接する約200メートルの市道で営業している屋台が今回の撤去対象。この地域では昨年11月、原因不明の火事があり、5軒が焼けた。その後も2軒が修復して営業を続けており、地元住民から撤去を求める声が上がっていた。 道路法上、屋台のための道路使用は一時的にしか認められていないが、市は事実上、黙認していた。さらに、9軒には食品衛生法に基づく営業許可を与えており、これを理由に営業を続けている屋台もあるとい