いいかげんしつこいと言われそうだけど、昨日の産業政策懐疑論のつづき。 産業政策のにおいをかぎとると、それだけでうさんくささを感じてしまうのは、私の場合は刷り込みによるところが大きい。なにしろ経済の本を読みはじめてすぐに、飯田泰之氏の『ダメな議論』、岩田規久男氏の『日本経済を学ぶ』という名著にぶち当たってしまったからだ。 まず、『ダメな議論』では、次のような議論を俎上に乗せている。いわく、「日本ではかつて公的介入が成功していたが、時代の変化によって公的な保護や規制が長期停滞の原因となった」とするもの。これを「単純なデータ観察で否定されないか」というチェックポイントにかけて検証すると、さてどうなるでしょうか? Richard Beason と David Weinstein の日本産業政策に関する実証研究により、産業の成長率と公的な支援の強さを比べてみると、次表のように整理できるという。主要産
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