その名の通り2拍を3分割したリズムであり、図1のように4分音符で表記されるため一見習得は簡単そうであるが、1拍3連符や半拍3連符と違いスローリズムで奏でることが多く、かつ2音目が拍をまたいだものとなるため習得は意外と困難である。 2拍3連符が世間に認知され始めたきっかけは、19世紀に活躍したオーストリアの作曲家であるアントン・ブルックナーが自作の交響曲を分音符2回と2拍3連符に分けた「ブルックナーリズム」と呼ばれるリズムで構成したことである。しかしこの曲は元々は「4拍5連符」という現代音楽でもまず見られない珍リズムで構成されており、ブルックナーの楽曲提供先であったウイーン交響楽団が「こんな変なリズム演奏できるかボケ!」と全力で拒絶してしまったため、作曲家として生きていかなければならないブルックナーは彼等に忖度し、4拍5連符を4分音符2回+2拍3連符に編曲し直す羽目になった。 その後2拍3連