音楽を所有するという優越感、それがレコードの強み。 レコードに注目する昨今の流れを、米Gizmodoのマリオ記者が語ります。 90年代、僕は火曜日になると放課後レコードショップに走って、新譜の棚をチェックしていた。たまにCDを買うと、家に帰って急いで開けてラジカセにセット、宿題をやるふりをしながら聞き入っていた。なんと素晴らしい経験だったか。しかし今、あの経験に価値が見出されることはない。あれは、古くさい話なのだ。 もちろん、音楽を聞くのはいまだって素晴らしいことにかわりない。ただ、CDを買うなんて馬鹿げているというだけ。もちろん、僕だけが「馬鹿げている!」と言っているわけではなく、世界のみんながそう言っている。過去10年以上、CDの売上げは年々落ち込んでいる。デジタル音楽の時代において、聞くのも持ち歩くのも、CDはもはや使い勝手が悪い。 かといって、物理的に音楽を購入することに意味がない