24時間周期で働く「体内時計」をつかさどる時計遺伝子の活動を、体毛の根元の細胞で測定する技術を、山口大や佐賀大などのグループが開発し、24日付の米科学アカデミー紀要に発表した。 体内時計の乱れは睡眠障害や糖尿病、動脈硬化などにつながるとされており、山口大の明石真教授(時間生物学)は「技術が実用化できれば、こうした病気の予防や診断に役立てられる」と話している。 グループは成人の男女計4人から数時間ごとに頭髪やあごひげを抜かせてもらい、根元の細胞を採取。遺伝子の活性が高まると細胞内で増加する「メッセンジャーRNA(mRNA)」の量が、時間によって変化するのを検出できるか調べた。 検出に成功したのは3種類の時計遺伝子のmRNA。変化のパターンは1日周期で、早起きの人はピークの時刻が早いなど、mRNAの量の変化が生活習慣に対応していた。 さらに、早朝出勤の早番と、深夜勤務の遅番を1週間交代でこなす