「主役は交代しつつある。ISPにとって頭痛の種は、もはやP2Pではなく、インタラクティブな動画サービスではないか」。こう主張してインターネットのトラフィック増加パターンの変化に警鐘を鳴らすのは東京大学大学院情報理工学系研究科 教授でWIDEプロジェクトのボードメンバーでもある江崎浩氏だ。9月22日に開かれたNPO法人ブロードバンド・アソシエーションのシンポジウム「インターネットのP2Pに関連する技術・社会的諸問題を考える」で講演を行った。 江崎氏によれば、日本のインターネットトラフィックには2004年以降、顕著な変化が見られる。2004年に上り、下りでほぼ対称だったトラフィックは、この年を境にダウンロードの伸びがアップロードを引き離していく。 江崎氏らは毎年2回、ビッグローブをはじめとする大手ISPなどからトラフィック状況のデータを受け取り、解析している。その結果によれば、現在インターネッ