米国亡命中の中国の著名人権活動家で、作家の余傑氏(39)は15日までに、訪問先の台北市内で、産経新聞のインタビューに応じた。昨年11月に中国の最高指導者に就任した習近平・共産党総書記について、余氏は「時代に逆行した民族主義者と国家主義者であり、政治改革は全く期待できない」との厳しい見方を示した。習氏の強調する理念と政治手法は毛沢東と極めて近いことから「まるで毛沢東の息子のようだ」とも話した。(台北 矢板明夫) 余氏は、習氏が就任以来、演説などで中国建国の父、毛沢東の詩を多く引用し、「中華民族の偉大なる復興」を繰り返して強調したことに注目。「党内における自身の求心力を高めるために、毛沢東の継承者であることを強調する一方、国民に対しナショナリズムをあおるという大変危険なやり方をとっている」と分析した。 また、沖縄県・尖閣諸島問題や南シナ海の領有権問題をめぐり「周辺国と軍事的な対決姿勢を強めるこ