定義なくして政策なし 2008年2月10日 コメント: トラックバック (0) (これまでの 飯田泰之の「ソーシャル・サイエンス・ハック!」はこちら。) インフレ・デフレの定義問題は論争の軸を見えにくくします。インフレ(デフレ)の公式な定義は「継続的な物価指数の上昇(低下)」とまとめられますが、問題はその際の物価指数とは何かという問題です。 政策の問題を考える際に、しばしば用いられるのが消費者物価指数とGDPデフレーターです。消費者物価指数については今年に入って全国総平均が上昇していることから耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。 消費者物価指数は、「"基準になる時点の平均的家計の生活"をおくるために現時点では当時の何倍かかるか」という視点から作成されています[*1]。そのために8000ものサンプルからなる家計調査から「基準になる月の平均的家計の生活」を測り[*2]、小売物価統計