『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃大賞の銀賞を獲得した真藤順丈先生のインタビューをお届けしていく。 『東京ヴァンパイア・ファイナンス』は、都会のアンダーグラウンドをにおわせるエッセンスを豊富に取り入れた群像劇。デート終わりの送りオオカミを目指す日野健壱、性転換手術を希望する大田美佐季、振り込め詐欺グループへの復讐を目論む“やえざくらの会”の老人たち、ドラッグデザイナーをやめたがっている濱田しずか。こういった人物たちが、090金融“ヴァンパイア・ファイナンス”を営む女・万城小夜と出会い、融資を受ける代わりにそれぞれの問題に首を突っ込まれる様子が描かれていく。 では、真藤先生と担当編集・徳田直巳のインタビューを掲載していく。 ■ 衝動は10代から、小説に取り組んだのは2005年から ■ ――まず、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』を書こうとした経緯から教えていただけますか? 真藤