記事やテレビ番組、CMでの男女の描かれ方が批判を浴び、作品や表現の撤回に追い込まれる例が珍しくなくなりました。メディアのジェンダー表現と、社会のイメージにずれが生じているのでしょうか。おむつの動画広告に描かれた育児風景を巡る批判を紹介した5月の記事への意見や、同月に開かれたシンポジウムでの議論を元に考えます。 育児風景 動画が論議に 批判の対象になったのは、日用品メーカー「ユニ・チャーム」の紙おむつの宣伝動画です。1人で赤ちゃんを世話する「ワンオペ育児」の母親の様子を映し出しました。夜泣きで起こされたり、片手でおにぎりをほおばりながらだっこしたり、泣きやまない赤ちゃんを前に途方に暮れたり。最後は、母親の笑顔と「その時間が、いつか宝物になる」という言葉で締めくくられます。 動画を見た「ワンオペ育児」経験者の間では、意見が分かれました。 「母親1人で子育てにうろたえる時間もある、というところに
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