2年前、認知症だった父親を看取った渡辺紀夫さん(51)は、壮絶な介護の日々をそう振り返る。介護のために仕事を辞めた後も再就職はままならず、先行きは見えない。 (Yahoo!ニュース編集部) 内閣府によれば、医療・介護の必要性が高まる後期高齢者(75 歳以上)の割合は総人口の12.5%(2014年)。2060年には26%超に達する見込みだ。一方、介護を担うのは40代、50代の働き盛りの世代。総務省の「就業構造基本調査」(2012年)によると、働きながら介護をしている人は約291万人にのぼり、「介護離職者」は、年間10万人を超す。まさに、大介護時代が到来する中で、「仕事と介護」をめぐる課題は根深い。