発達障害などが理由で学校生活に困難を感じ、大学の相談窓口を訪れる学生が増えている。悩みを学校に率直に打ち明けられる若い世代が増えてきた一方で、大学側は要員事情などからカウンセリング回数を絞らざるを得ないなど、対応が追いつかない事態になっている。【太田敦子】 名古屋大では2016年度、対人関係の悩み、学習意欲の低下、うつなどを理由に相談窓口「学生相談総合センター」を訪れた人数は教員や親も含め1523人だった。開設した01年度比で2.5倍以上に増え、大学院生を含む全学生約1万6000人の1割近くに当たる。要員不足から担当者は昼休みを返上するなど、2週間以内に初回の相談に応じるよう対応している。 学年別では、ゼミや研究室での活動が増える3、4年生や修士課程の学生が70%以上を占めた。センター長の松本真理子教授(臨床心理学)は「大教室の講義はいいが、ゼミなど少人数のグループで行う授業になると対人関