名古屋市立高校の柔道部で昨年6月、1年生の男子部員が練習中に頭を打ち、翌月に死亡した事故を受けて、市教育委員会は、新年度から中学1、2年男女の体育で必修化される柔道の授業で、「大外刈り」など後方に倒れて頭を打つ可能性がある足技を行わない方針を固めた。 市教委によると、18日に臨時開催した安全指導講習会の後で、担当者が対応を検討。市立高の柔道部員が大外刈りによる急性硬膜下血腫で死亡したことを重く受け止め、中学生の段階では柔道の習熟度が低い点も考慮し、大外刈りや大内刈りなどの足技のほか、互いに技をかけ合う「乱取り」も行わないことを決めた。 安全対策の強化を図ったもので、文部科学省にも了承を得ているといい、今後、市の教育課程に明記した上で、各中学校に周知させる。