<やはり何かを「持っている」> 2000年代に入ると、秋葉原はさらなる変革期を迎える。JR秋葉原駅周辺は大きく変わることになる。 秋葉原駅の西側には、神田市場があったが、89年に大田区に移動。東側には、JR貨物の広大なスペースがあったが、ここも、75年に廃止され、使われずに跡地となっていた。たまたま、場所が空いていた。 都市が発展していくにあたって、何らかの運は必要だが、秋葉原は、何かの「幸運を持っている」。つくばエクスプレスの乗り入れが決まり、東京都や千代田区を中心に、秋葉原を再開発しようという機運が高まった。千代田区のまちづくり推進部の担当者は、「都市や地域の持っている運もあるのだと思います」と話す。秋葉原に、現在のように秋葉原UDX、ダイビル、ヨドバシカメラなど大規模な商業施設がいくつも入ったのも、たまたまスペースが空いていたという運にも恵まれたからだ。 <裏方として支える地域の人の