数日前にマケイン大統領候補が「ワシが大統領だったらコックス(SEC委員長)はクビだ」とか言って少し話題になっていました。 マケインおじいさんの挙げている理由はそれほど感心できるものではないのですが、最近の空売り禁止のドタバタなどを別にしても、コックスの下でのSECが今回の大惨事の一因を作ったことは否めません。 2003年までは、基本的に全米のすべてのブローカー・ディーラーのレバレッジ(debt to net capital)はExchange Act Rule 15c3-1(net capital rule)により、12対1が上限とされていました。それに加えて、資本の計算では、資産の価額に相当なヘアカット(割引)が適用されていました。Net capital ruleは1975年の導入ですから、30年近く大した綻びもなく機能していたことになります。 SECは2004年にいわゆるConsoli