前回の(その1)から随分と日が経ってしまった。引き続き、(その2)では感想を交えつつ、財政、デフレの話題についてみていこう。 3.財政 財政については山崎養世氏と菊池英博氏のお二人が論じている。まず山崎氏の議論を少し敷衍しつつ財政の現状をまとめよう。山崎氏が論じるように、日本の財政状態は敗戦直後の水準まで悪化している。2010年度予算では、1946年以来初めて、新規財源国債の発行額が一般税収を上回った。財政赤字は歳入と歳出の差である。歳出の中で特筆すべきは社会保障関係費の増加であり、10年度当初ベースの一般会計歳出総額に占める社会保障関係費のシェアは5割を超えた。この背景には高齢化があるが、高齢化は既に以前から見通されていた動きでもあり、寧ろ低成長の持続による税収の減少の要因が大である。以上の推移の中で山崎氏は、国債発行の大幅拡大を指摘する。90年の国債発行総額は20兆円程度だったが、20
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