オリンパスは二度死ぬ トランプ政権の誕生前に、米国から最後通牒。4ケタ億円の罰金、薬事審査拒否、役員・部長の逮捕状まで。 2017年1月号 BUSINESS [米国から三本の矢] オリンパスが二度目の死に瀕している。5年前、筆者がオリンパスの損失隠しをスクープしたとき、当時のテレビCMに因んで「このままではオリンパスのココロ(映像事業)とカラダ(医療事業)が病んでしまう」と懸念しながら記事を書いた。デジタルカメラの需要が一段と落ち込む今、医療事業までも衰弱してしまう懸念が現実のものになろうとしているのだ。欧米でオリンパス製の十二指腸内視鏡で手術を受けた患者が超耐性菌に大量感染し、死者まで出した問題については、本誌もすでに幾度か報じた。日本では十二指腸内視鏡の設計が欧米仕様とは異なるため感染者が出ておらず、ほとんど報じられることはないが、米国では今も執拗な調査報道が続いている。たとえばロサン