おおしま・けんいち/龍谷大学教授。専門は環境経済学。脱原発社会を目指す「原子力市民委員会」座長、日本環境会議代表理事。著書に『原発のコスト』など(写真/大島教授提供) この記事の写真をすべて見る 福島第一原発事故から15年。廃炉作業は続くが、燃料デブリ取り出しは微量にとどまる。一方、柏崎刈羽原子力発電所が再稼働した。エネルギー政策の専門家である龍谷大学の大島堅一教授に話を聞いた。 【写真】大島教授の写真はこちら * * * 東京電力の柏崎刈羽原発の再稼働には、経済的にも政策的にも合理性が全くない──。私はエネルギー政策の専門家として、そう断言します。 東電は「再稼働により年間1千億円程度のコストが浮く」と主張しています。しかし、これは燃料費の差額のみ単年度で比較しての試算に過ぎません。 例えば柏崎刈羽原発を2基稼働させると、年間の発電量は約158億キロワット時になります。これを市場

