超ドメスティック(内需型)企業からグローバル企業へ――。住宅設備機器・建材の国内最大手、住生活グループ(以下、住生活G)の最高実力者、潮田洋一郎会長(58)がぶちあげたこの大変身計画は、初年度から躓いた。 12年3月期連結決算は、営業利益が前期比56%減の179億円、純利益は同88%減の19億円だった。タイの大洪水を受け、11年10月に住宅用サッシの約3割を生産する現地工場が操業を停止。国内での代替生産の費用が膨らんだうえに、浸水した設備の修繕などに伴い212億円の特別損失が発生したことが響いた。 潮田会長は11年5月、住生活Gの中期経営計画(11年4月~16年3月)を発表。16年3月期に売上高3兆円、営業利益率8%を目指すとし、特に海外売上高は、現在の25倍に相当する1兆円を達成すると宣言した。12年同期の連結売上高1兆2914億円にほぼ匹敵する売り上げを海外であげるという気宇壮大な構想