ブックマーク / blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba (43)

  • 10-12月期の消費は、アベノミクスで最悪へ - 経済を良くするって、どうすれば

    週末に消費指標が公表され、事態は一層深刻であることが判明した。この分では、10-12月期の家計消費の前期比は-3%を超えるおそれがあり、そうなれば、前回消費増税時の2014年4-6月期を下回り、過去7年間のアベノミクスで最悪となる。この水準は、「悪夢のような」と腐される民主党政権の最終年より低い惨憺たるものだ。しかも、前回増税時より拙いのは、輸出の停滞で景気が失速しており、前回のような盛り返しが少ないまま、今後、L字型の推移が予想されることである。 ……… 11月の日銀・実質消費活動指数プラスは、前月比+2.7であったが、10月の-9.9からの戻りとしては非常に弱く、仮に、12月に、駆け込み前の4-6月期の水準まで、+2.4伸びたとしても、10-12月期の前期比は、-3.3にもなってしまう。増税による実質的な所得の低下を踏まえれば、4-6月期の水準まで伸びることには難しさがあるので、更なる

    10-12月期の消費は、アベノミクスで最悪へ - 経済を良くするって、どうすれば
  • 景気が無に帰したアベノミクス - 経済を良くするって、どうすれば

    10月の景気動向指数は、先行指数に続いて、一致指数も95を割り、アベノミクス開始時の6年前の水準となった。アベノミクスでの景気回復は、無に帰したことになる。しかも、今後、L字で推移する公算が高く、希望退職が6年ぶりに1万人超えというのも当然だろう。また、消費動向指数は99.5と、6年間で最低だった2014年7月の99.3とほぼ同じ水準まで下落し、こちらも逆戻りである。そうした中、2019年度の税収は、不況にも関わらず、消費増税のお陰で前年度を超え、過去最高を更新する見込みだ。経済対策をするといっても、一時のバラマキだから、出生数の90万人割れをよそに、財政は安泰である。 ……… 景気動向指数は、既に先行指数が5月の段階で95を割り、アベノミクスで最低を記録していたが、10月に一致指数も大きく下がって、2013年2月以来の低水準となった。深刻なのは、一致指数の重要な構成項目の鉱工業生産の11

    景気が無に帰したアベノミクス - 経済を良くするって、どうすれば
  • アベノミクス・止まらない景気の悪化 - 経済を良くするって、どうすれば

    増税まで、あと2か月を切ったのに、景気の悪化が止まらない。6月の鉱工業指数は、ネガティブ・サプライズだったが、かなり深刻だ。生産の101.1という水準は、3年前の2016年10月以来の低さである。やはり、4,5月の上昇は季節調整のいたずらだったようで、原数値で読み取れるように、むしろ、景気の悪化は加速している。英国でのハードブレグジット政権の発足、米国の利下げによる円高に、対中関税引上げ第4弾と、外需にリスクが押し寄せる中、何があっても財政再建で、消費の圧殺に挑む日である。 ……… 鉱工業指数は季節調整値で見るのが普通だが、4-6月期は休日増の攪乱があったので、出荷の原指数を12か月後方移動平均で眺めると、下がり続けであることが分かる。特に、景気の先導役である設備投資の動向を表す資財(除く輸送機械)の落ち方は急である。それでも、全般的に設備投資が底堅いとされるのは、輸送用については4-

    アベノミクス・止まらない景気の悪化 - 経済を良くするって、どうすれば
  • 緊縮速報・2018年度もデフレの仕組みが駆動 - 経済を良くするって、どうすれば

    新たな発見をするときに、思わず口を衝く言葉は、「わかった」ではなく、「おかしいな」だとされる。既存の考え方の枠組に矛盾するような現象との出会いこそ、セレンディピティである。日の公債残高はGDPの2倍にもなろうというのに、なぜ、インフレの気配もなく、デフレに沈んでいるのだろう。ここで「いずれ必ず破綻する」と唱え続け、「おかしいな」と考えなければ、何も見つからない。せっかく、奇妙さに直面しているというのに。 ……… 少し遅れたが、6/27公表の1-3月期日銀・資金循環では、4期移動平均で見た「中央+地方政府」の資金過不足のGDP比は-2.0%と、前期から若干の低下だった。これにより、2018年度内4期の平均は-2.3%となり、前年度より1.1%改善した。加えて、社会保障基金(主に公的年金)の資金過不足も0.2%改善しているので、いわば、財政収支の赤字は、GDP比で1.3%も縮小したことになる

    緊縮速報・2018年度もデフレの仕組みが駆動 - 経済を良くするって、どうすれば
  • この国に必要な穏健な財政 - 経済を良くするって、どうすれば

    骨太方針やら、参院選公約やらが固まり、10月の消費増税も決まりの様相となってきた。アベノミクスの6年間の実質成長率の年平均は1.2%しかないのに、財政収支は1.2%も改善している。こんなに緊縮していなければ、成長率は2倍になって、とっくにデフレを脱却していたはずだ。それなのに、更なる緊縮を敢行するつもりらしい。この国に必要なのは、穏健な財政への転換である。 ……… 世間の人々は、過激な緊縮が行われているとは、まったく思っていない。長年にわたって積み重なった公債残高の巨大さばかりが強調され、年々の収支の変化は、伏せられているからである。各界のリーダーや有識者であっても、マスコミを通じた官製の発表物に馴らされているため、当の実態を分からないまま、財政の「危機的状況」に関する見解を再生産させられている。統計データを自らチェックする者しか、実情を知らないのである。 財政収支を実態を、日銀・資金

    この国に必要な穏健な財政 - 経済を良くするって、どうすれば
  • アベノミクス・崖に連れて行かれるのか - 経済を良くするって、どうすれば

    これは、かなり厳しい結果だ。連休前に公表された3月の経済指標は、景気が「悪化」していることを如実に表すものとなった。どうも、政権側近が言う「崖に向って連れて行く」展開になってきたようである。こうした状況に至っても、中国の景気対策による輸出の回復に望みをつなぐ向きもあるが、他国に寄りかかる経済運営で良しとするのは、無責任ではないか。自分の城は、自分で守らなければならない。運次第の外需に身を任せ、成長より財政を可愛がる愚は、平成で終わりにしたい。 ……… 設備投資の動向を示す資財出荷(除く輸送機械)は、1-3月期の前期比が-8.2と大きく崩れた。これで、1-3月期GDPでは、設備投資が相当なマイナス要因となることは避けられない。一応、生産予測では4,5月にV字回復する形だが、季節調整が上手く掛かってない可能性があり、3月に在庫が急増し、先行する機械受注も落ちていることから、当てにならない。輸

    アベノミクス・崖に連れて行かれるのか - 経済を良くするって、どうすれば
  • アベノミクス・強まる消費で新フェーズへ - 経済を良くするって、どうすれば

    エンゲル係数が国会で取り上げられ、その上昇が生活の苦しさを表すとして、話題となっている。その異様な上昇については、コラムでは、1年前(2/26、28)に取り上げていたところだ。そして、巷に膾炙する頃には、事態は次へと進んでいるもので、2017年は、統計局の年報公表前ではあるが、月報からすると、一転して下降していると見られる。景気は、既に新たなフェーズへ進んでいる。もっとも、アベノミクスは、それを加速するどおろか、ブレーキをかける方向になっているのだがね。 ……… 10-12月期の経済指標で印象的だったのは、消費の粘り強さだ。消費者物価の財が11,12月に前月比で+1.3,+0.3も上昇したにもかかわらず、へこたれることなく、商業動態の小売業は、前月比が+1.8,+0.9となり、それぞれ+0.5,+0.6上回った。結果、財で除した10-12月期の指数は、前期比+0.48である。また、家計調

    アベノミクス・強まる消費で新フェーズへ - 経済を良くするって、どうすれば
  • 4-6月期GDP1次・成長力の覚醒と解放 - 経済を良くするって、どうすれば

    緊縮なければ、成長する。さすがに、年率4%成長に届くとは思わなかったがね。第一生命研の新家さんも指摘するように、過去1年の最終需要は、2016年7-9月期+2.9%、10-12月期+2.5%、2017年1-3月期+2.1%、この4-6月期+3.8%であるから、潜在成長率がゼロ%台と言うこと自体が現実にそぐわなくなってきた。日経済は、2%後半の成長力を持ち、それを実証して見せた。成長力の覚醒と解放と呼ぶにふさわしいではないか。 ……… 一体、日経済に何が起こったのか。昨年後半から成長戦略が機能しだしたと主張する人は皆無だろう。あれほど成長に必要と叫ばれながら、これと無関係に成長は始まった。要は、成長戦略など、どうでも良かったのである。それどころか、目玉の国家戦略特区は、経済成長より政治腐敗を実現してしまった。産業政策には癒着が付きものという、昔からありがちな成り行きである。 成長起動の主

    4-6月期GDP1次・成長力の覚醒と解放 - 経済を良くするって、どうすれば
    SigProcRandWalk
    SigProcRandWalk 2017/08/21
    「異次元緩和」と「成長戦略」の両方が関係無いのでないか、という衝撃の言説。朝鮮特需以来ずっと輸出を行ってきた日本の地力が世界の時流に乗ったとかそんな感じなんだろか。
  • アベノミクス・4月はロケットスタート - 経済を良くするって、どうすれば

    4月の経済指標は極めて好調だ。2.2%成長を達成した1-3月期は、2次速報で上方修正が予想されており、4-6月期に入っても、その勢いは続いている。「雇用は増えても、消費は」と言われてきたが、消費中心の成長となっている。次は、物価上昇が見られるだろう。日経済は、0% 台前半の成長力しかないと見限られていたが、大方の予想を超える健闘ぶりを見せている。特に改革をしたわけではないにもかかわらず。 ……… 4月の商業動態の小売業は、前月比+1.4と急伸した。CPIの財が+0.2であったし、インバウンドも含むので、割り引く必要はあるが、4-6月期に消費が2%超の成長を確保するのに、かなりの「貯金」となった。特に、車と衣料が大きく伸びている。これらは振れやすい項目のため、5,6月に反動減が出るだろうが、仮に3月の水準まで戻ったとしても、4-6月期の平均は、前期比+0.7になる。 5月のデータは、まだ断

    アベノミクス・4月はロケットスタート - 経済を良くするって、どうすれば
    SigProcRandWalk
    SigProcRandWalk 2017/06/05
    身近では「景気の良さ感」があまりないんだけど、世間がそうなら頑張っちゃうかw しかし何が売れてるんだろか(素朴な疑問)。
  • 10-12月期GDP2次・加速する消費 - 経済を良くするって、どうすれば

    「これは強い」というのが10-12月期GDPの2次速報を見た第一印象だ。名目の家計消費(除く帰属家賃)を見ると、2016年各四半期は、前期比+0.0、+0.1、+0.3、+0.4と推移して、ようやく、消費増税前の平均速度並みになってきた。むろん、実質では、生鮮品の高騰があって、-0.0にとどまるが、その一方、設備投資は実質の寄与度が+0.3に達し、輸出の+0.2と相まって、在庫減と公共事業減の妨害がなければ、2%成長となる水準だった。円安の調整も含みつつ、極端な金融緩和は直すべき局面に至ったと言えよう。 ……… 今週公表の指標での驚きは、1月の日銀・消費活動指数がV字回復を見せたことだ。1月の商業動態の小売業が前月比+0.5だったので、それなりに戻すとは予想していたが、10,11月の水準を超える程とは、思わなかった。ただし、これは実質の話であり、名目では、商業動態並みにとどまる。いかに物

    10-12月期GDP2次・加速する消費 - 経済を良くするって、どうすれば
  • 財政赤字を、さもなくば金融膨張に - 経済を良くするって、どうすれば

    イギリス人というのは、妙なクリエイティビティを持っているように思う。現実を合理的に突き詰めると、常識を超える方策が現れる。『債務、さもなくば悪魔』のアデア・ターナーは、業界出身の元金融サービス機構長官だ。官民の巨額に膨らんだ債務は、金融自由化の産物であり、中央銀行が受け容れざるを得ないものだと主張する。それが無利子・無期限の国債なら、ヘリコプター・マネーと呼ばれ、超低利・超長期の国債なら、金融政策の範囲内とされるだろう。 ……… コラムが使う格言に「金持ちにするのは簡単だが、豊かにするのは困難だ」がある。もし、日銀が全国民の口座に1000万円を振り込むならば、すぐにも、日を金持ちの国にできる。しかし、国民が預金通帳の数字を眺めて楽しむのみならず、引き出して使おうとすると、財・サービスの供給能力に変わりはないのだから、需給の逼迫でインフレが発生し、お金の価値が消えるだけで終わる。ゆえに、

    財政赤字を、さもなくば金融膨張に - 経済を良くするって、どうすれば
    SigProcRandWalk
    SigProcRandWalk 2017/01/09
    面白かった。良いお金の使い道を思いつかない(つけない)のも原因の一つなのかな、とも思った / "いや、得ただけ使わない金持ちに配分が偏っていたからこそ、マネーは膨張できたと言える"
  • アベノミクス・消費ついに動く - 経済を良くするって、どうすれば

    10月の経済指標は、消費が大きく伸びていることを示唆する内容だった。景気は一つの節目を迎えたと言って良いだろう。7-9月期に続き、今期は、消費を中心に代え、2%成長を達成できるかが焦点となる。そうなって初めて、経済は起動したことになり、自立成長が始まる。この間、何か新しい政策がなされたわけではない。そう、不作為という大功績によって、成長が実現しつつあるのだ。 ……… 10月の商業動態の小売業は、前月比+2.6と大きく伸びた。財の物価指数で除しても+1.2で、実質でも十分に大きい。また、鉱工業指数の消費財出荷は、前月比+3.7となり、これに伴い、生産が+1.0になった上、在庫が-7.2の大幅減となった。鉱工業は全体としても好調で、出荷が+2.1、生産が+0.1、在庫が-2.3となり、11,12月の生産予測指数も+4.5、-0.6と高い。単純に予測どおりなら、鉱工業の10-12月期の前期比は+

    アベノミクス・消費ついに動く - 経済を良くするって、どうすれば
    SigProcRandWalk
    SigProcRandWalk 2016/12/05
    消費ってやっぱり景気回復に大事だったのかよ。消費のための施策って、例えばエコカー減税とか地デジ特需関係とか、副作用含めるとやっぱり難しいんだろな。景気回復してほしいね(しみじみ)。
  • 7-9月期GDP・異常かつ当然の帰結 - 経済を良くするって、どうすれば

    11/14公表のQEで、日のGDPは535兆円に達し、駆け込み需要に沸いた2014年1-3月期に並んだ。むろん、過去最高水準だ。他方、家計消費(除く帰属家賃)は247兆円と、消費増税直後の落ち込み時の2014年4-6月期と変わらず、まったく生活は良くなっていない。この247兆円は、6年も前の2010年7-9月期と同じだ。成長したのに、恩恵がないという異常さは、金融緩和に緊縮財政を組み合わせたアベノミクスの当然の帰結である。 ……… 消費増税前の家計消費は255兆円程だったから、約8兆円減っており、ちょうど消費増税で取り上げられた分に相当する。消費増税の影響を軽視する人たちは、これをどう評価するのか。しかも、それまでの緩やかな増加トレンドが失われてしまった。増税ショックの落ち込みが、一時的でなく、2年半にも渡って続いていることは重大だ。なぜ、消費の「成長力」は消えたのか。 実は、消費の動向

    7-9月期GDP・異常かつ当然の帰結 - 経済を良くするって、どうすれば
  • 敗北の異次元緩和、沖縄では大成功 - 経済を良くするって、どうすれば

    日銀は、既に量から金利へ金融政策の枠組を変更していたが、11/1公表の展望レポートでは、2%物価目標の達成時期を、2017年度中から2018年度頃へと先延ばしし、事実上、異次元緩和の敗北宣言となった。期待を高めようと、いくら金融緩和をしても、それだけでは設備や人材への投資には結びつかず、賃金が伸びなければ、消費も増えぬままで、物価は上がるはずもない。当然の結果が出たわけだが、なぜか沖縄では様相が異なっている。それは、どうしてなのか。 ……… 沖縄では、昨年夏以降、毎月勤労統計の現金給与総額が急伸している。全国の低迷ぶりとの鮮やかな違いは、下図で一目瞭然だ。ブレを均すため、12か月移動平均を計算すると、沖縄の7月は5.4%増、8月が5.0%増である。全国の7,8月がともに0.5%であったから、実に10倍の差がある。沖縄の賃金水準は低いけれども、伸びの勢いは非常に強い。これを背景に、沖縄の百貨

    敗北の異次元緩和、沖縄では大成功 - 経済を良くするって、どうすれば
  • アベノミクス・ゼロ成長状態からの転換点となるか - 経済を良くするって、どうすれば

    9月の貿易統計や家計調査などからすると、日経済は、年率2%成長に乗ったかもしれない。世間的には意外な高さだと思う。7-9月期は、輸出の戻りを中心とした成長、10-12月期は、消費の伸長を中心とした成長が期待される。7-9月期GDPが公表される前から、10-12月期を語るのは早すぎるきらいはあるが、転換点の予想は、難しい反面、貴重でもあるので、あえて指摘しておく。 ……… 9月の日銀・実質輸出入は、輸出が前月比+1.0と順調に伸び、7-9月の平均は前期比+0.7となった。他方、輸入は前期比+0.6と、これを下回るから、外需はGDPのプラス寄与となる。ニッセイ研の斎藤太郎さんの試算によれば、7-9月期の外需の寄与度は、前期比0.4程度になるようだ。あとは、内需で0.1程度を確保できれば、7-9月期は年率2%の成長になるわけで、その可能性は十分に高い。 もっとも、外需は、4-6月期に寄与度-0

    アベノミクス・ゼロ成長状態からの転換点となるか - 経済を良くするって、どうすれば
  • 消費が動くとき・昔と今 - 経済を良くするって、どうすれば

    10/17に消費総合指数がようやく更新され、8月は前月比-1.2の大幅減だった。ここまで落ちるとは思わなかったよ。結果として、7,8月平均は、前期比-0.1であり、9月がV字で戻しても、7-9月期の消費は前期比で若干のプラスにとどまる。「一気に景気回復の様相」には、なかなか行かないね。いずれにせよ、今週金曜には、9月の結果も出てくる。 ……… 消費はフラついたが、生産活動は順調に伸びている。10/19発表の8月全産業活動指数は、前月に続き上昇し、7,8月の平均は前期比+0.5となった。10-12月期の前期比-0.1から、1-3月期+0.1、4-6月期+0.3と歩んできたので、徐々に加速していることが分かる。なかでも、景気の牽引役である住宅、公共、輸出の動きは、もっと明確で、三つを合成した指数を下図で示すと、この3か月の回復ぶりは顕著だ。消費も7月は良かったので、8月の不調は残念であった。

    消費が動くとき・昔と今 - 経済を良くするって、どうすれば
  • アベノミクス・これから起こること - 経済を良くするって、どうすれば

    8月の鉱工業指数の結果は良好で、概況判断も上方修正された。これにより、多くのエコノミストが景気回復局面にあるという見方をするようになると思われる。まあ、コラムでは、かなり前から指摘していた話ではあるが。それでは、今後、どのような展開になるのか。日経済が1997年の消費増税でデフレの泥沼にはまってから20年にもなるので、景気回復の過程なんて覚えがないという人がほとんどだろう。 ……… 金融緩和をすれば、設備投資が盛んになり、景気が回復するというのは、机上の空論で、異次元緩和の失敗も、基的な理由は、そこにある。実際の経営者は、金利より、需要リスクに強く支配されているため、消費増税で需要を抜いたりすれば、景気が低迷するのも当然だ。ここにきて、景気が持ち直しているのは、追加的需要の輸出、公共、住宅が底入れし、需要が安定してきたことによる。 こうした需要の安定があって初めて、金融緩和は意味を持

    アベノミクス・これから起こること - 経済を良くするって、どうすれば
    SigProcRandWalk
    SigProcRandWalk 2016/10/03
    「普通の経営者は、一に顧客、二にライバルで、金融政策など気にしてない」
  • 総括的検証と歴史を決めた失敗 - 経済を良くするって、どうすれば

    今週、日銀は、異次元緩和についての総括的検証を行い、全体的な金融緩和を維持しつつ、誘導目標を、限界の見えていた資金量から金利へと変更した。今回は、東大文学部の加藤陽子先生の『戦争まで 歴史を決めた交渉と日の失敗』の知見を用いて、総合的な見地から、日的な政策決定の在り方を眺めてみることにしたい。 ……… 加藤先生は、国民を存亡の危機に陥れた対米戦争に至るまでに3つの分岐点、すなわち、満州事変後のリットン報告書の諾否、日独伊三国軍事同盟の20日間での締結、南部仏印進駐の結果に関する読み違えがあったと、中高生に語りかけていく。そこで抽出されるのは、見かけだけの「確実」性に騙されたり、自分だけ最大限の利益を上げようとして理念を失念したり、リスクを取る覚悟がないまま「被動者」としてふるまい、結果的に戦争に近づいたりといった失敗であった。 さて、異次元緩和の誤算は二つあり、円安を実現したにも関わら

    総括的検証と歴史を決めた失敗 - 経済を良くするって、どうすれば
  • 武器としての人口減社会とその条件 - 経済を良くするって、どうすれば

    国際比較統計のおもしろさは、当然と思っていたことが、特別だったと知るときだ。村上由美子さんの『武器としての人口減社会』では、日の中高年や女性のスキルレベルが国際的に特に高いと指摘されている。このような、見劣りする経済成長とは対照的な事実が、人々の能力を活かし切れていないという、我が国の問題の在りかを浮き彫りにしている。 ……… 9/14に7月の消費総合指数がオープンになり、4-6月期平均からは+0.4となった。読みどおりの結果で、このまま、8.9月が横ばいでも、消費は年率1.6%成長となる。GDPは、意外な高成長となる可能性が出てきた。9/12の7月機械受注は、非製造業(除く船電)が上向き、非製造業はまずまずの水準を得て、当局の判断も上方修正された。景気の回復は、次第に確かなものになってきている。 8%消費増税から2年半が過ぎようとしているが、民間消費は、増税直後の落ち込みから0.5%し

    武器としての人口減社会とその条件 - 経済を良くするって、どうすれば
  • アベノミクス・無策の中の回復 - 経済を良くするって、どうすれば

    6月の経済指標は景気回復が一歩進んだことを示した。緊縮財政の下、昨秋から景気が後退し出しても放置され、年明けの円高株安に驚愕し、熊地震と英国EU離脱で慌てて対策に走り、とうとう日銀まで動員したが、今時分には、物価安の下支えもあり、景気は癒えているという顛末だ。なぜ、日経済は低調なのか、これだけ場当たり的なら、当然だろう。しかも、これを嘆くのは、コラムくらいというのも寂しい。 ……… 日経は、6月家計調査の結果について、前年同月比-2.2%を強調するけれども、コラムが重視する二人以上世帯における実質消費支出の季節調整済指数は、前月比+0.4であった。下図の橙線で分かるように、昨秋からの後退を埋め合わせるところまで来ている。鉱工業指数の消費財出荷も前月比プラスだったことからすれば、6月の消費総合指数は、悪くとも横バイが見込めよう。そうすると、4-6月期は+0.5程になるのではないか。

    アベノミクス・無策の中の回復 - 経済を良くするって、どうすれば
    SigProcRandWalk
    SigProcRandWalk 2016/07/31
    「景気の先導役は、いつも、輸出、住宅、財政の三つであり、…」 / そう言えばここ2か月ぐらいで、近所で売れ残ってた建売住宅がバタバタと売れてるんだけど、何かテコ入れのようなものがあったんだろか。