出版不況のさなか、まだまだ勢いのあるライトノベル業界。主な読者層は10代から20代前半だが、さらに上の世代までも取り込む人気ぶりだ。その影響力は出版にとどまらずアニメや映画、ゲームといった複数のメディアでスマッシュヒットを放つ作品も登場、出版社の経営を支える一大ジャンルとして認知されている。 そんな背景から、ライトノベル作家にはなんとも「オイシイ」イメージがあり、仕事が苦痛であったり人付き合いが苦手という若者を中心に「ラノベ作家になって人生を一発逆転」という話題がネット掲示板で頻出している。一体、どのようにして書き手の側に回るのだろうか。実際の所、ラノベ作家という職業は本当にオイシイのだろうか。また書き手になった場合、生活はどのように変化するのか。 IT企業に契約社員として勤務していた三十二歳の時、『人類は衰退しました』の田中ロミオ氏がゲスト審査員を務めた「第3回小学館ライトノベル大賞」