10月7日の今季最終戦で「来年も横浜で応援するぞ」の横断幕を持つ横浜のファンたち=水野義則撮影 ■球場との10年契約、重荷 「向こうが判断したんだから、しょうがないでしょ」。TBSホールディングス(HD)の幹部が疲れ切った表情でつぶやいたのは、10月27日のことだった。 プロ野球、横浜球団の売却を目指し、親会社のTBSHDが住生活グループ(G)と続けていた交渉が、この日で決裂した。最終段階まで話が進みながらの破局だった。 両者の話を総合すると、本拠地を巡る意見の食い違いが破談理由の一つになった。 住生活Gは横浜からの転出に意欲的だった。潮田洋一郎会長は「一切の前提条件なしに、来季からすべて我々のフリーハンドでいけると思っていた」。交渉では新潟、静岡、京都を候補地に挙げたという。 住生活Gが移転にこだわった理由は何か。考えられるのが、球団と横浜スタジアムの契約関係だ。 現契約では