平素より「はてなハイク」をご利用いただき、ありがとうございます。 「お題でつながるミニブログ」としてご利用いただいていた「はてなハイク」は、2019年3月27日をもちまして、サービスの提供を終了させていただきました。 これまでご利用いただきましたユーザーの皆さまに深く感謝いたします。 誠にありがとうございました。 詳しくは下記をご覧ください。 http://labo.hatenastaff.com/entry/2018/11/19/113653 株式会社はてな
社長に呼び出された。部長が起こした事故(id:Delete_All:20100310)の聴聞会だ。事故の唯一の原因のくせに、「俺にうしろめたいところなどなにひとつない」と言い張っていた部長は、事故の夜、僕と割り勘の酒をあおりながら、営業マンの資本は身体だ、俺はいつでも、身・体・強・健、と主張していたにもかかわらず、体調不良でお休み。はは、好機到来。思わず社長室の前で武者ぶるいする。僕は平成の田中正造、部長のこれまでの非道の言動、外道の人格を社長に直訴してやる。ズボンの携帯が震える。部長だ。こんな所まで追いかけてくるのか、部長め。すかさず電源を切った。これ以上被害を出さないよう、部長を叩く、徹底的にな。13時。時間だ。社長室のドアを叩く。「入りたまえ」社長の声。時は来た。Z旗を揚げろ。バスティーユを落せ。 15分後、うなだれた僕の背中に聴聞会の終わりを告げる総務部長の声。結論、不問ニ付ス。社
土曜、早朝、電話がなる。早朝や深夜の電話は不幸な知らせが多いので出来ればとりたくない。次は誰の結婚式だ。それとも、飲み代の取立てか。いやんいやん。って駄々こねていれば電話が静かになるわけでもないので、観念し、もしもし、電話をとる。声の主は、大学以来の友人、横田。夏にあったときは、携帯電話の工場で働いていたはずだ。「もう俺はだめだ。田舎に帰ることにした」、横田は言った。部屋の片付けを終え、明後日に発つ、今日会おう、僕の都合に構わず一方的に告げ、電話は切れる。僕の手のなかにある携帯電話も横田が組み立てたものかもしれない。 青森出身の横田とは大学の文芸サークルで出会った。同じ法学部法律学科。入学三ヶ月でそっち方面の才能のなさに気付き脱出路を探った僕とはちがい、横田は成績もそこそこ優秀で、卒業後も就職せずにそっち方面の勉強とアルバイトの生活を続けていた。十数年が経った。司法試験合格の知らせは届いて
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