12月3日、1年前に打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ2」が地球近傍に戻ってきてスイングバイを実施した。この原稿を書いている12月7日現在、精密な軌道決定を実施中だが、ほぼ間違いなく目的地の小惑星「リュウグウ」に向かう軌道に乗ったようである。 また、12月7日には、5年前にエンジン故障により金星周回軌道投入に失敗した金星探査機「あかつき」が、5年の“宇宙放浪”の末に再度金星に接近、今度は姿勢制御用の小推力のスラスター(エンジン)を20分も噴射するという裏技を使って、金星周回軌道投入を実施した。こちらも金星周回軌道に入ったか否かの判断は9日夕刻になる予定だが、これまでのところ異常はなく、無事に金星を巡る軌道に入ったようである。 12月の最初の週に、日本の太陽系探査にとってめでたい話が2つ続いた格好だが、そう喜んでもいられない。というのも、科学衛星・探査機を管制する、神奈川県相模原市の、宇宙航空
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