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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (88)

  • 深海の「光るサメ」を新たに発見、脊椎動物で最大

    生物発光するフジクジラを下から見たところ。彼らは体の下側に発光する細胞を持っており、周囲の環境と同程度の明るさの光を発することによって、下をうろつく捕者から自分のシルエットを隠すことができる。(PHOTOGRAPH BY JÉRÔME MALLEFET) ニュージーランド東岸沖で、深海のサメ3種が光を放つ(生物発光を行う)ことが新たに確認され、学術的に記録された。そのうちの1種であるヨロイザメは、体長が1.8メートル近くに成長し、生物発光する脊椎動物としては世界最大となる。研究チームは発光の仕組みについても調査し、皮膚にある特殊な細胞がやわらかな青緑色の光を作り出していることも判明したという。研究成果は、2月26日付けで学術誌「Frontiers in Marine Science」に発表された。 ちなみに無脊椎動物では、ヨロイザメより大きくなるダイオウイカも、光を発することが知られてい

    深海の「光るサメ」を新たに発見、脊椎動物で最大
    Surume
    Surume 2021/03/12
  • 地球の「退屈な10億年」の謎を解明、造山運動が停滞していた

    プレート運動で押し上げられることのない米国南東部のアパラチア山脈は、風化によって侵されて、少しずつ低くなっている。研究により、過去に地球上の高くそびえる山脈が約10億年にわたって成長を止めていたことが示された。(PHOTOGRAPH BY ROBB KENDRICK, NAT GEO IMAGE COLLECTION) もしもあなたが10億年前の地球を探検できたとしたら、目を引くものがないことに驚いただろう。樹木や昆虫をはじめ、空を見上げても鳥もいない。生きものは、どろりとした原始の海のスープに浮かぶ単純な微生物だけだった。 このほど2月12日付けで学術誌「サイエンス」に発表された新しい研究により、当時の地球になかった可能性のあるものが、もう1つ加わった。高くそびえる山々だ。 今日の地球の表面を覆うプレートは常に移動し、そのスローモーションのダンスは表面の地形を作り出している。大陸どうし

    地球の「退屈な10億年」の謎を解明、造山運動が停滞していた
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    Surume 2021/02/18
  • 財宝出土のサットン・フー遺跡、英国「最後」の豪勢な墓だった

    サットン・フーで発掘された見事な兜。7世紀初頭、上層階級の戦士あるいは王だったかもしれないアングロ・サクソン人の持ち主とともに埋葬された。(PHOTOGRAPH COURTESY BRITISH MUSEUM) 1939年、英イングランド南東部のサットン・フー遺跡で、1400年前のアングロ・サクソン戦士のものとみられる墓が発見された。そこには、まるごと1隻の船の痕跡があり、目もくらむほどの豪華な品々が埋葬されていた。 この壮大な発見は、中世初期の英国に対する理解を「一挙に変えてしまいました」と、これらの遺物を大英博物館で管理している学芸員のスー・ブラニング氏は言う。 イングランド南東部にあるサットン・フーの最初の発掘調査で撮影された写真。写っているのは約1400年前に土中に埋められた木造船の痕跡。(PHOTOGRAPH COURTESY BRITISH MUSEUM)

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    Surume 2021/02/08
  • ギャラリー:写真で見る米議会乱入事件、トランプ支持者が暴徒化 写真28点

    上院会議場に入ったトランプ大統領の支持者。議員や職員は急いで安全な場所に避難した。(PHOTOGRAPH BY WIN MCNAMEE, GETTY) 1月6日午後、ドナルド・トランプ米大統領の支持者が首都ワシントンの連邦議会議事堂に押し寄せ、大統領選挙の結果を認定しようとしていた議員たちが避難する騒ぎとなった。(PHOTOGRAPH BY SAMUEL CORUM, GETTY IMAGES)

    ギャラリー:写真で見る米議会乱入事件、トランプ支持者が暴徒化 写真28点
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    Surume 2021/01/08
  • フランス革命はいかにしてメートル法を生んだか

    新しく定められたメートル法を用いるフランスの一般市民。1795年の版画。パリのカルナヴァレ美術館所蔵。(BRIDGEMAN/ACI) 数学者であり作家でもあったフランスのコンドルセ侯爵(1743-1794年)は、貴族でありながら初期のフランス革命に対して寛容だった。ルイ16世の処刑に反対した彼は、恐怖政治下で身を隠すことになるが、その間に科学と理性が導く未来を描いた『人間精神進歩の歴史』を著している。逮捕されると、侯爵は死刑を待たずに獄中で自殺した。 コンドルセの精神はしかし、今も世界中で採用されている計測方法の中に生きている。メートル法(メトリック法)だ。「人々が真に平等であるため、また真に自由であるため」には、普遍的で統一された基準によって人々が自らの利益を計算できるようになることが必要だと彼は考えた。 乱立しすぎた単位 1789年のフランス革命当時、パリは世界における科学の中心地だっ

    フランス革命はいかにしてメートル法を生んだか
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    Surume 2020/12/30
  • ミツバチ、動物の糞でスズメバチを撃退、研究

    スズメバチの攻撃を防ぐため、ミツバチは工夫をこらした多様な戦術を編み出してきた。(PHOTOGRAPH BY SATOSHI KURIBAYASHI, MINDEN) 東アジアのミツバチは、天敵であるスズメバチの際限のない攻撃を迎え撃たなければならない。スズメバチは集団でミツバチの巣に襲いかかり、まず、遭遇したすべてのミツバチの頭部をかみ切る。それから巣を占領して、ミツバチの幼虫を時間をかけてべつくすのだ。 スズメバチから身を守るため、トウヨウミツバチ(Apis cerana)は、進化の過程で工夫をこらした多様な戦術を編み出してきた。侵入者を取り囲んで熱で蒸し殺す「熱殺蜂球」も、そのひとつだ。 だが、ベトナムで行われた新たな調査では、さらに風変わりな戦術が発見された。巣の入り口に動物の糞を塗るという方法だ。 黒い物体の正体 この「糞の塗りつけ」は、スズメバチを撃退するだけではない。これは

    ミツバチ、動物の糞でスズメバチを撃退、研究
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    Surume 2020/12/12
  • タイで話題の「陸を行進するエビ」、謎を解明

    淡水エビ(学名Macrobrachium dienbienphuense)の大移動。タイ、ウボンラーチャターニー県の急流ラムドゥアンの近くで撮影。(PHOTOGRAPH BY WATCHARAPONG HONGJAMRASSILP) タイには、毎年雨期になると、川を出て神秘的な夜の「行進」をするエビがいる。バンコクで生まれ育ったワッチャラポン・ホンチャムラッスィン氏は子どもの頃、テレビのそんな報道に心を奪われた。 ホンチャムラッスィン氏は生物学の学士号を取得した後、2017年にナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーになり、米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で魚類の攻撃行動とコミュニケーションを研究した。それでも、子ども時代に強烈な印象を植え付けられたエビのことは忘れていなかった。 「わずか5分間の放送でしたが、20年間ずっと頭の中にありました」 行進するエビは観光客

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    Surume 2020/12/05
  • 謎の高速電波バースト、発生源は「マグネター」

    中国の500メートル球面電波望遠鏡(FAST)、通称「天眼」。今年4月、天眼は銀河系内で初めて検出された高速電波バーストの発生源であるマグネターSGR 1935+2154の性質を探るのに貢献した。(PHOTOGRAPH BY BOJUN WANG, JINCHEN JIANG WITH POST PROCESSING BY QISHENG CUI) 2020年4月28日、わずか1000分の1秒という一瞬の間に、強力な電波バーストが地球に押し寄せた。天文学者たちは、電波望遠鏡がとらえたこの奇妙な信号をたどり、発生源となる天体を突き止めた。宇宙の謎の一つが、ついに解き明かされるかもしれない。 11月4日付けで学術誌「ネイチャー」に掲載された3編の論文によると、この信号の正体が「高速電波バースト」であることが国際研究チームによって特定された。高速電波バーストは、持続時間が数ミリ秒以内の非常に激し

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    Surume 2020/11/07
  • 地下にすむ奇妙な魚、新種どころか新しい科だった、インド

    『ロード・オブ・ザ・リング』に登場するキャラクター、ゴラムにちなんで名付けられたゴラムスネークヘッド。新たに設けられた科に属する魚2種のうちの1種。(PHOTOGRAPH BY RALF BRITZ) インド南部の地下水に生息するライギョに似た魚が、新たな科に分類されることになった。新しい科の通称は「ドラゴンスネークヘッド」だ。彼らは原始的な「生きた化石」の一種であり、最も近縁なライギョのグループから、1億年以上前に枝分かれしたと見られている。 魚類で新しい科(種、属の上に位置する分類学上のカテゴリー)ができるのは非常に珍しいと語るのは、ドイツ、ドレスデンにある動物学博物館ゼンケンベルク自然史コレクションの魚類学者で、研究を主導したラルフ・ブリッツ氏だ。例えば人類が属するヒト科には、チンパンジー属、オランウータン属、ゴリラ属などがいるように、たいていの場合、科にはさまざまな種が多数含まれる

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    Surume 2020/10/22
  • 中欧の奇妙なうつぶせ埋葬、「蘇る死者」を恐怖か

    ハンス・バルドゥング・グリーンが16世紀に描いた線画。ドイツの傭兵が死神と話をしている。ヨーロッパ全域でペストが流行するのに伴い、復讐を誓う飢えた不死者(アンデッド)の物語がドイツ語圏に広まった。そうした迷信が埋葬習慣に反映された可能性がある。(ILLUSTRATION BY DEA PICTURE LIBRARY, DE AGOSTINI/GETTY) 2014年、スイスの人類学者アメリー・アルタラウゲ氏は、数世紀前の共同墓地で見つかった奇妙な墓を調査するよう指示された。ベルン大学法医学研究所で働き始めてからわずか数日後のことだった。 共同墓地には340の墓があったが、その中の1つが際立っていた。教会の墓地の片隅に、中年の男性がうつぶせに埋葬されていたのだ。「このような墓を実際に見たのは初めてでした」とアルタラウゲ氏は振り返る。 曲がった肘の内側には、硬貨がいっぱいに詰まった財布と鉄製の

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    Surume 2020/09/05
  • 米国は第3の原爆投下を計画していた

    テニアン島に到着した巨大なプルトニウム爆弾「ファットマン」。1945年8月9日に長崎へ投下された。(UNIVERSAL HISTORY ARCHIVE/GETTY IMAGES) 1945年の夏、米国が世界で最初の原子爆弾を投下したとき、戦争は永久に変わった。たった1個の爆弾が、都市とその住民を丸ごと消し去ってしまう時代が訪れたのだ。 米国は、7月にニューメキシコ州の砂漠で原子爆弾の爆発実験を行った後、8月に日の広島と長崎に原爆を投下した。だが、長崎への投下から日が降伏するまでの6日間、米国はこれで終わりとはまだ考えていなかった。次の原爆投下は間近に迫っていた。 長崎への投下で米国は原爆を使い果たしており、降伏しなければさらに原爆を落とすというのはハリー・トルーマン大統領の脅しだったとする主張が根強くある。しかし、それは決して単なる脅しではなかった。 第二次世界大戦末期、米国はできる限

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    Surume 2020/08/09
  • イエネコの祖先、6000年前の中欧での暮らしぶりが判明

    ヨーロッパヤマネコ(写真はイタリアのナトゥラ・ヴィヴァ公園で撮影)は、6000年前のポーランドで近東から来たリビアヤマネコと同じ地域に生息していた。(PHOTOGRAPH BY JOEL SATORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) 約7000年前、近東の「肥沃な三日月地帯」を出発した新石器時代の初期の農民たちは、ヤギ、ヒツジ、ウシ、イヌなど、新たに家畜化された動物たちも一緒に連れて移動していた。しかし彼らはおそらく、ヤマネコもこっそりとついてきたことには気がついていなかっただろう。(参考記事:「南米の小さなヤマネコ「コドコド」を知ってますか」) そして6000年ほど前に、現在のポーランドに到達した人々は、森を開拓して広々とした牧草地や農地へと変え定住し始める。こうした農耕地のそばにある洞窟で発見されたリビアヤマネコ(Felis silvestris lyb

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    Surume 2020/07/17
  • コンゴのエボラついに終息へ、決め手はワクチン接種

    2019年、コンゴ民主共和国(DRC)北東部の街ベニ。保健スタッフが救急車にカクレ・カベンディブワくん(14)を運ぶ。この前日、姉妹がカクレくんを近くの保健センターに連れて行ったが、治療センターに行くことを勧められると、逃げ出してしまった。保健センターから連絡を受けた世界保健機関(WHO)が家族を発見。家族は地域の啓発担当者と何時間も話し合った末、カクレくんを救急車で搬送することに同意した。(PHOTOGRAPH BY NICHOLE SOBECKI) 世界は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の話題でもちきりだが、史上2番目に大規模なエボラウイルス病(エボラ出血熱)のアウトブレイク(集団感染)がついに終息するかもしれない。 コンゴ民主共和国(DRC)のキブ地域で、大流行へとつながるエボラウイルス病の最初の症例が報告されたのは2018年8月だった。以後、これまでに約3450の症例と

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    Surume 2020/04/10
  • 初期人類の3属、南アフリカで同時期に存在していた

    アフリカで発見された初期のホモ・エレクトゥスの頭骨の破片。この地域でホモ・エレクトゥスの骨が発見されたのは初めてだ。(REPRINTED WITH PERMISSION FROM HERRIES ET AL., SCIENCE 368:47 (2020).) 2015年の冬、オーストラリアのラ・トローブ大学の学生ジェシー・マーティン氏とアンジェリーン・リース氏は、岩石の中からヒヒの骨らしき化石を取り出す作業をしていた。彼らは南アフリカのヨハネスブルクの北西に位置するドリモーレン採石場で化石の採集調査を行う遠征隊のメンバーだった。頭骨の破片をクリーニングして組み合わせてみると、ヒヒではなく若い初期人類ホモ・エレクトスのものであることがわかった。南アフリカでホモ・エレクトスの骨が見つかったのは初めてだ。 マーティン氏は当時を回想し、「私たちはこのことを指導教官たちに報告しましたが、彼らは自分

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    Surume 2020/04/09
  • 新型コロナ、マスク自作に際し知っておきたいこと

    新型コロナウイルスの世界的拡散が加速するなか、マスクをはじめ不足する道具を自作しようとの動きが増えている。 米ボストン小児病院は、病院スタッフ向けのマスクを自作する方法を動画で公開した。新型コロナ対策に推奨されているN95マスクを模したもので、病院に常備してある材料だけで作成できる。外科研修医ブリアナ・スラトニク氏と同僚たちが開発したこのマスクは、材料コストが3ドル未満、手作り感に溢れているものの効果はあると言う。(参考:「ボストン小児病院が提案する自作マスク」(外部サイトへリンクします)) 動画の中でスラトニク氏は、麻酔用マスクと一般的なフィルターを組み合わせたものにゴムバンドを取り付け、出来上がったものを顔に取り付けている。このマスクは米国立労働安全衛生研究所の認可をまだ受けておらず、また同病院には今のところN95マスクの在庫があるため、新たな装置を患者の近くで利用してはいない。 「ウ

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    Surume 2020/04/08
  • 元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓

    アイルランド出身の料理人メアリー・マローン。腸チフスが集団発生した際、初めて保菌者と特定された人物だ。メディアはマローンを「腸チフスのメアリー」と呼び、マローンの裁判と強制隔離は世間の注目を集めた。1909年ごろに公開されたこのイラストでは、マローンが頭蓋骨を割ってフライパンに入れている。(CHRONICLE, ALAMY) ジョージ・ソーパーはいわゆる探偵ではなかった。彼は土木技師だったが、公衆衛生の専門家のような存在になっていた。そのため1906年、米国ニューヨーク州ロングアイランドの家主が腸チフスの発生源の追跡に苦労していたとき、ソーパーに声がかかった。その夏、家主はある銀行家の家族と使用人にロングアイランドの家を貸していた。8月後半までに、この家に暮らす11人のうち6人が腸チフスに感染したのだ。 ソーパーは以前、ニューヨーク州の職員として感染症の調査を行っていた。「『エピデミック・

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    Surume 2020/03/23
  • 外へ出たネコはどこへ行く? 大規模調査の結果がついに判明

    ネコがどこに行っているかについて、ほとんどの飼い主の予想は外れていた。2014年のノースカロライナ州での調査の様子を見てみよう。(解説は英語です) 「キャット・トラッカー」という大規模な国際プロジェクトの目的はシンプルだった。ペットのネコが、家の外でどこに行っているのかを調べることだ。 研究者たちは過去にも、自らの足で追跡するか(ご苦労さま!)、ネコの首輪に無線送信機を付けるかして、この難問に挑んできた。しかし、キャット・トラッカーはその規模において際立っていた。6カ国で900匹を超えるネコにGPS装置を1週間装着させ、彼らがどこへ行き、どのくらい広い範囲を動き回っているかを調査したのだ。(参考記事:「「キャット・トラッカー」が始動」) 調査開始から6年が経ち、ついに結果が2020年3月11日付けで学術誌「Animal Conservation」に発表された。そこで明らかになったのは、ほと

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    Surume 2020/03/18
  • 「アマゾンは地球の酸素の20%を生産」は誤り

    ブラジル、ロンドニア州ポルトベーリョ近くのアマゾンの航空写真。2019年8月21日に撮影。(PHOTOGRAPH BY UESLEI MARCELINO/REUTERS) アマゾンで猛威を振るう森林火災のニュースが先週から世界中を駆け巡っている。だが、アマゾンの熱帯雨林の重要性を伝える際に、誤解を招く主張が何度も繰り返された。それは、地球の酸素の20%をアマゾンが生み出しているというものだ。 この主張は米CNN、米ABCニュース、英スカイニュースなどの報道で取り上げられたほか、フランスのマクロン大統領や、米上院議員で2020年の大統領選に出馬表明しているカマラ・ハリス氏、俳優で環境保護活動家でもあるレオナルド・ディカプリオ氏など、政治家や著名人のSNSでも散見された。また、アマゾンの森林は「地球の肺」という表現も、同じようによく使われている。 アマゾンの火災によって世界の酸素供給が危機にさ

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    Surume 2019/08/30
  • 殺虫剤で蚊が増える、予期せぬ副作用が明るみに

    ヒトスジシマカが男性の腕から血を吸う。(PHOTOGRAPH BY BRIAN GORDAN GREEN, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 殺虫剤は蚊を減らすのに失敗しているどころか、天敵を殺してしまうことによって、むしろ蚊を繁栄させているかもしれない。少なくとも、ある1つの地域についてはそのようだ。5月16日付けで学術誌「Oecologia」に掲載された論文は、殺虫剤が生態系に与える影響について、新たな問題点を明らかにしている。 調査はコスタリカで実施された。そこに生息する蚊は、害虫駆除を目的とする一般的な薬剤に対して耐性を進化させていた。一方、蚊の天敵はそうした進化を遂げておらず、結果的に蚊の個体数を急増させてしまった。(参考記事:「虫よけスプレーの効かない蚊が出現」) 米国ユタ州立大学の生態学者で論文の著者であるエド・ハミル氏は、コスタリカ北部のオレンジ農園で調査

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    Surume 2019/06/05
  • 準惑星ケレスで見つかった「氷の火山」、謎を解明

    NASAの探査機ドーンが撮影した準惑星ケレスの写真から作成された画像。盛り上がっている部分は、アフナ山と名付けられた謎の氷火山。(PHOTOGRAPHY BY NASA/JPL/DAWN MISSION) 準惑星ケレスは、火星と木星の間の小惑星帯にある最大の天体だ。この星で氷を噴き出す火山が見つかったことがきっかけで、数多くの謎が浮かび上がった。なぜ火山は一つしか見つからないのか? 地質活動のエネルギーはどこから得ているのか? 9月17日付けの学術誌「Nature Astronomy」に発表された論文は、これらの謎に一つの答えを示した。過去10億年の間、ケレスでは複数の火山が絶えず活動していたのではないかというのだ。 NASAの無人探査機ドーンは、2015年3月にケレスの周回軌道へ入って以降、氷に覆われた地形や輝く謎の点などを間近にとらえた写真を地球に送り続けている。(参考記事:「準惑星ケ

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    Surume 2018/09/21