企業に寿命はないが、事業には寿命がある。既存の主力事業が寿命を迎えたら、新たに勢いのある成長事業へと乗り換えなければならない。そうしなければ、事業の寿命とともに企業も息絶えてしまう。 私が編み出した言葉で表現すれば、不毛の地と化した既存の事業立地に見切りをつけて、新たに別の肥沃な事業立地を探し出す。いわば転地を行うことが、永続する企業への第一歩となる。 だが、どうすれば転地を成功させることができるのか。これが本コラムのテーマである。今回から各論に入り、転地のタイミングの見極め方やプロセスなどについて、実例を基に論じていく。 ここで断っておくが、転地のパターンは1つだけではない。過去の成功例を見ても、実にいろいろなパターンがある。その中から、典型的なパターンをいくつか取り上げて、成功のポイントを分析していく。「我が社はこれだ」と思うものを見つけていただきたい。 ダイナミックな転地を実現して国
女性用の消臭ショーツ=セーレン提供 おならのにおいを消すパンツを福井市の繊維メーカー「セーレン」が発売した。糸に織り込んだセラミック粒子と金属イオンがにおいを吸着・分解するという。 介護現場からの要請を受けて開発。公的機関の実証はないが、30秒間でにおいの80%を消す効果がある繊維とか。一般向けは通常のパンツと変わらないデザインだ。 男性用4800円、女性用5800円。ただし、「音までは消せません」と担当者。購入は同社のサイト(http://www.inodore.jp/)で。
「かけ声では意識は変わらず、自主性にまかせることが大切」 言葉だけでなく、さまざまなチャネルを通して社員とのコミュニケーションをとるセーレンの川田達男社長。 セーレンの川田達男社長はKBセーレンの社員への初めての挨拶をこう切り出した。すると旧カネボウ社員の間に、「これはお詫びや!」という声にならぬどよめきが広がった。「赤字なので叱責を覚悟していたのに、意外だった」と琵琶湖畔に立つ長浜工場の社員は語った。 長浜工場はかつて「東洋一の綿布工場」と呼ばれたカネボウの天然繊維事業の拠点であった。しかし、カネボウの繊維事業は1980年代に始まる繊維産業の海外大競争時代に抗しきれず、赤字を垂れ流し、産業再生機構の支援を受けた後も41億円の赤字(2005年3月期)を抱えていた。再生機構の再建計画では最下位の「早期に売却・清算」すべき「第四分類」にランクされた。つまり、再生不能の烙印を押されたに等しかっ
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