2007年6月に終わった東京・浅草寺「宝蔵門」の改修工事。屋根に乗る瓦がそれまでの土瓦(本瓦)からチタン製の瓦に置き換えられたことを知る人は少ない。色、風合い、質感などの点で、元の瓦と違いが見いだせないからだ。変わったのはその耐久性と軽さ。屋根の葺き替えは、もともと老朽化した土瓦が割れて落下したら危険だという浅草寺の要請によって行われたものだが、チタン製なら寿命は半永久的だ。屋根重量はなんと8分の1にまで軽減できる。金属瓦は、芯木(木材)に薄い板を加工して葺いていくのだが、曲げても元の形に戻ろうとする性質の強いチタンは、これが困難だった。素材の改良に加え、工法自体も変えることで不可能を可能にした「チタン段付き本瓦葺き」。伝統の屋根を最新技術が守る。
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