国内景気が後退局面に入った可能性が高まっている。 戦後最長の景気拡大は、必ずしも日本経済の実力を示すものではなかった。 潮目が変わった今、日本経済の弱点を改善する必要がある。 2002年2月から戦後最長の景気拡大期が続いていましたが、政府は今年8月に発表した月例経済報告で、景気の基調判断を「弱含み」に下方修正し、後退局面に入ったことを認めました。 まず、日本の景気拡大は何が支えになってきたかを整理しましょう。ざっくりまとめると、次の3つの要因です。 米国が牽引する世界経済の順調な拡大 ドル高・円安傾向による輸出力の回復 BRICsなどの台頭によるグローバリゼーションの進展 まずは「ニューエコノミー」と言われる分野の生産性向上などを背景に、米国の景気が力強く伸び、世界経済全体の牽引力になりました。米国市場での販売を伸ばしたトヨタ自動車が、車の生産台数世界一になったというニュースを覚えている人