「直動部品」大手として商品力を高める一方、1990年代後半から、営業力が課題に。そこで、営業改革プロジェクトに取り組み、顧客との関係構築プロセスの標準化や、継続案件と新規案件を区別した受注管理手法を確立。毎月全社で成功/失敗事例を振り返り、ノウハウを共有する。新規案件の受注を平均年17%増やすなど、営業力を着実に強化している。 「この案件の成功ポイントはどこだろう」「顧客が懸念していた納期の問題に手を打った『リゾルビング』にあるんじゃないか」「顧客が当社に対して抱いていた悪印象を早い段階で察知し、解消に動いた『ディスカバリング』も良かった」 直動部品メーカーTHKの全国28支店では、毎月開催される「TAP1推進委員会」で、営業担当者が当月の成功事例や失敗事例を分析する。「RSS(リレーションシップ・セリング・スキル)」と呼ぶ顧客との関係構築スキル体系に沿って、各商談での行動を「ポジショニン