「テレビで液晶工場を回していくのは現実的ではない」「長期的にどうするかといえば、今はまったく答えを持ち合わせていない」――。パナソニックの津賀一宏社長が3月末に経営方針説明会の場で、テレビ用液晶パネル事業についてこう語ってから3カ月。その“答え”が出された。 5月31日。パナソニックはテレビ用液晶パネルの生産を9月末メドに停止させると発表した。同事業の年間売上高は約800億円。パナソニック全体に占める割合はわずか1%程度に過ぎないが、日本の液晶業界の衰退を改めて感じさせるニュースに、注目が集まった。 対象となる製造ラインのある姫路工場(兵庫県)には、期間労働者を含め約1000人が働くが、うち約100人は同社の車載用電池事業やカーナビ事業に配置転換され、残りの人員は同工場で生産が継続される医療機器向けやカーナビ向けの液晶パネルの生産に充てられる。また、パナソニックの「ビエラ」ブランドのテレビ
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