『ライトノベル新人賞の獲り方』(榎本秋/総合科学出版) 「年間約2200冊」。これは昨年に出版されたライトノベル(文庫本、単行本)の刊行数だ。近年、新規レーベルの参入や、「小説家になろう」や「カクヨム」などのweb小説の文庫化も相次いで増加傾向にある。ラノベ愛好家としては選択肢が増えるのは嬉しい反面で本選びに苦労もあり、あまり詳しくない方にとっては何を読めばいいのか悩んでしまうのではないだろうか。 『ライトノベル新人賞の獲り方』(榎本秋/総合科学出版)は、題名の通り、ラノベ作家を志す人に向けた創作指南本だが、いままでの創作術やノウハウ本とは違い、マーケティング調査と分析を重視している。新人賞を獲って作家としてデビューするには、文章力やオリジナリティも大切だが、時代のトレンドを読み取る力が欠かせないという。 本書では、書店に並ぶラノベ作品から現在の流行や、レーベルの傾向を読み取る方法を解説し