「歩行の練習になる」「子供を乗せておくと、その間は手が離せる」と、日本でも愛用者が多い乳児用の歩行器だが、歩行能力を育てるという観点では弊害もあるようだ。アイルランドで行われた親への聞き取り調査で、歩行器を使っている赤ちゃんでは、使っていない赤ちゃんよりも、はいはいやひとり立ち、ひとり歩きが遅いことが判明したため。調査結果は、英国医師会の学術誌であるBritish Medical Journal(BMJ)誌6月22日号に掲載された。 歩行器は子育てグッズの一つで、穴の空いたテーブルのような形の器具。穴の部分に赤ちゃんを入れ、立たせた姿勢で支える仕組みだ。足の部分には車輪が付いており、赤ちゃんは床をけって自分で行きたいところに動けるようになる。しかし、床の段差で転倒するなど安全面での懸念があるほか、運動能力を育む上でも悪影響があるとの指摘もあった。 そこで、アイルランドMater病院のM