フランス産ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」が18日、解禁される。一時のお祭り騒ぎのような「ボージョレ狂騒曲」は影を潜めるが、季節ものだけに、やはり気になる。今年の出来は? 15年ぶりの円高の影響は?【鈴木梢】 ソムリエの田崎真也さんは「今年は、新酒の典型のようなみずみずしさが楽しめる年」という。09年のブルゴーニュ地方は猛暑で、ブドウが完熟してワインも凝縮した味に仕上がったが、今夏は比較的涼しく、ゆっくり成熟したという。「酸味がフレッシュで、赤い果実が持つ華やかな香りが楽しめ、冷やして飲むヌーボーにはぴったり」と田崎さんは評価する。 イベント性が高く、景気や流行に左右されやすいヌーボー。バブル期には、時差により本場フランスより早く飲めることなどから盛り上がり、解禁日未明に成田空港に行き乾杯する人まで現れた。90年代後半の赤ワインブームも追い風となり、輸入量は04年に約939万リット