今年も大学生の就職活動シーズンが本格的に始まった。「どんな仕事で働くのか」「どんな会社に就職するのか」。多くの学生が自分の将来について真剣に考え、業界や会社、仕事を選んで就活に励んでいる。 もちろん、すべて学生が自分の希望の会社や仕事に必ずしも就けるわけではない。しかし、そのチャンスが失われているとしたらどう思うだろうか。 その意味で毎年、就活生の間で話題にのぼるのが「採用における学歴差別」の話だ。これは新卒の採用時に大学別で一定のハードルを設け、ふるいにかけるというもの。最近では「学歴フィルター」と呼ばれている。 採用について「学歴不問」をうたう企業は多い。そんな中で「学歴フィルター」は、本当にあるのだろうか。就活を行う大学生の取材などを通して、その実態を探った。 ◇ 「学歴差別」と騒がれた大和総研とキヤノン 「学歴フィルター」ということでは、過去に「大和総研」や「キヤノン」の例がある。