新年初めての連載なので、2008年の内外政の注目点について記したい。結論をまず記すと、内政においては「貧困」、外交においては「戦争」がキーワードになると筆者は考えている。年末から年始にかけて、複数の外国から友人が訪ねてきて、率直な意見交換をした。 まず、指摘されたのは、この1年で日本の物価が非常に安くなり、旅行や出張がしやすくなったということだ。日本人の大多数は、対米ドルレートしか頭に置いていないが、対ユーロ、対ルーブルで、円は急速に弱くなっている。最近、ロシアの2級ビジネスマンまでもが日本を訪れて、銀座や築地で寿司屋を1晩200万円くらいで借り切り、豪遊している。一昔前までは、南フランスやイタリアで遊び歩いていた連中が円が安くなったので、遊び先を東京でのすし食べ歩きと、地方での温泉遊びに切り替えているのだ。 金持ちのロシア人から、「東京の雰囲気は1992〜93年のモスクワに似てい