ビール大手5社が10日発表した、平成20年上半期(1〜6月)のビール類の課税出荷量で、サントリーがシェア(市場占有率)13・0%を獲得し、昭和38年のビール事業開始以来初めて3位に浮上した。4位となったサッポロビールとは、0・9ポイント差だった。 原材料高を理由に、各社が相次いで値上げを実施したが、サントリーは缶商品の値上げを9月まで先延ばししてシェアを増やした。生活防衛意識の高まる消費者の需要を獲得した格好で、同社の相場康則常務取締役ビール事業部長は「7〜8月の最需要期に計画通り推移すれば、黒字化も視野に入る」と、ビール事業での初の黒字化にも自信を示した。 サッポロは、6月に発売した第3のビール「麦とホップ」の投入でで逃げ切りを図ったが、一歩及ばなかった。 5社計では2億1672万ケース(1ケース=大びん20本)と、上半期としては2年連続で平成4年の統計開始以来の最低量となった。食品の値