【土浦28歳・両親姉惨殺事件目次】 ★2,「穏やかないい人」というペルソナの下------------------------ 『飯嶋家は、代々この土地の地主』―このような旧家や名家は、家そのものが地域から注目されるという宿命を背負います。品行方正で人々の模範であるよう、親が押しつけるだけではなく地域からも押しつけられるわけです。 そういう家に育った場合、家の存在自体が家人すべてを圧迫することになります。代々「外の目」を意識する家庭になってしまいますので、外から見られているように感じたり、近所を歩いているだけで見られているように感じたりと、外の目に敏感になってくるのです。 さらに『祖父は市議会議長』ですから、父親(一美)への圧迫もかなりのものがあったでしょう。一美は外では「穏やかないい人」という仮面(ペルソナ)をつけなければなりませんでした。 ペルソナをつけた一美は、父親に認めてもらいたい