現在、民間機では大型のケースの中のファンを回転させて空気を吸い込んで、空を飛んでいる。それをオープンローターにすれば、ケースなどをなくし、大幅に軽量化することができる。これが最大の特徴だ。 2020年以降に登場する見込みで、これまでの既存エンジンに比べて一挙に2割以上の燃費改善への道を開く「夢の技術」とされる。 日本の航空機エンジンではIHIに次いで2 位の川崎重工業は、オープンローター時代の基幹部品を自社に取り込むため、早くも研究開発に本腰を入れている。同社の衣斐正宏・執行役員(航空機エンジン事業担当)に聞いた。 ―― 航空機業界で次世代エンジンとして「オープンローター」が注目を集めています。川崎重工も中核部品である特殊ギアの研究開発に力を入れていますね。 衣斐 オープンローターの時代になれば、「ギア技術」が非常に重要になります。実は航空機ではギアと言うのですが、我々の強みであるヘリコプ
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