【ブリュッセル共同】米環境保護団体「シー・シェパード」が保有するオランダ船籍の抗議船が日本の調査捕鯨をたびたび妨害している問題で、オランダ政府は5日までに、抗議船の船籍はく奪を可能とする船籍法の改正案を議会に提出した。日本政府の度重なる要請を受け、重い腰を上げた形だが、捕鯨反対論が根強いオランダの議会は慎重な構えを見せており、法案成立の見通しは不透明だ。 1月21日に議会に提出された改正法案は、船舶が「他の船舶、乗組員や積み荷に危害を加えたり、オランダと他の諸国の関係に悪影響を及ぼす行動をした場合」に、政府が交付した船舶国籍証書をはく奪すると規定。 議会への提案説明で政府は、船籍はく奪は警告が聞き入れられない場合の「最終手段」で、船舶所有者との協議を優先するとしている。